発露。
日々感じたことをありのままに。
気ままに送る日記的不定形メモ。
漫画について語ったり萌を語ったり。
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久しぶりに書いたら、ジャンルが変わっているという(笑)
今日は浜田の誕生日ですね(*^_^*)
と言うことで、浜泉を強化的にUPしてみました。
とはいえへぼーんですが;;(笑)
浜泉は泉が男前なのが萌えますね。
てゆかツンデレw
多分本当はかまって欲しくて仕方がないんですよね、泉は。
浜田が大好きな泉って萌えますね。
ちょっと小説書いちゃいましょうか。
今日は浜田の誕生日ですね(*^_^*)
と言うことで、浜泉を強化的にUPしてみました。
とはいえへぼーんですが;;(笑)
浜泉は泉が男前なのが萌えますね。
てゆかツンデレw
多分本当はかまって欲しくて仕方がないんですよね、泉は。
浜田が大好きな泉って萌えますね。
ちょっと小説書いちゃいましょうか。
時計の針がほぼひとつに重なった。時刻は12:00。
本日は今から12月19日。
俺は携帯を見つめていた。
あいつの誕生日だって気づいたけれど、知っていて待っていたのかもしれないけど。メールなんて絶対に送ってやるもんか。そんなの女々しくて格好悪い。
今日でまた、彼は俺よりひとつ上になったのだ。
中学の頃から知っていた。
同じ野球部の先輩で、今は同じ高校の同じクラス。
違うことは、あいつが同学年になってしまったことと、俺だけ野球部に入っていること。
リトルリーグ肘なのは中学から知っていたけど、浜田は野球が好きだと知っていたから。
何の根拠もなく、絶対に野球部を続けると思っていた。
衝撃を受けたのは中2の頃。あいつが卒業を迎える季節。進学するのが西浦と聞いて呆然とした。そのとき西浦は硬式野球部は存在しなかった。
浜田が野球をやめる。
そのことが信じられなくて。信じたくなくて。
だけど、気づけば同じ西浦に進学している自分がいた。
知っている。
俺はあいつが好きなのだ。
彼とする野球をとても、愛していた。
「・・・」
時計を見つめる。
まだ針は少し動いただけで真夜中零時過ぎ。
俺は何を思ったかダウンジャケットをパジャマ代わりのジャージの上に着込んで、部屋を出た。
そのまま真っ暗な廊下を進み玄関へ。
途中で靴下を履いてから(冬場は足が寒いから)靴まで丁寧に。
こんな真夜中だ。家族は皆すっかり夢の中で少しの物音も聞こえない。なんという静寂だろうか。
誰かを起こしてしまったりしないようにドアをそっと開けて鋭い冷たさの中へと身を滑らせた。
「さむっ・・・」
呟いたら息が白く染まった。
浜田は起きているだろうか。
寒いと言うのもあまり気にならなくて、それほど遠くない浜田のアパートへと勝手に足が向かう。
ポケットから無造作に突っ込んでいた携帯を取り出した。
メールなんてと思っていたけど状況が変わった。これで浜田が起きていなかったら、なんて無駄足。そんなのはごめんだったので、起きていてメールを見ることを前提にしながら俺はきっと浜田が17歳になって初めてのメールを送るのだった。
『下降りてこい』
送信してから少しで彼のアパートが見える。
カンカンと音を立てて響く階段は上らずに、彼の姿を探す。
まだ見えない。
何時間も前に風呂に入った身体は手も足も冷たくなっていた。
ただ、浜田に急に会おうと思ったのは何故なんだろう。
カンカンと言う音が真夜中の澄んだ空気に響く。
「泉っ!?」
彼のまだ少し高い声が後をついてきた。
そんな彼の口元から漏れでた息も白かった。
「よぉ」
じっと浜田を見つめていると部屋から持ってきたのだろうマフラーを巻かれた。俺がそんなもの巻いていないと予想でもしていたんだろうか。見透かされている気分だ。
「なんで、こんな時間だぞ?」
心底不思議そうに浜田が尋ねる。当たり前かもしれない。
俺自身でさえここにいることが不思議だと思っているんだから。
「誕生日」
呟いたら呆気にとられたような顔に変わる。それから少しだけそこに喜びを感じ取れるのはうぬぼれだろうか。
「だから、来てくれたのか?祝いに?」
よくわからないので素直に頷いた。
ポケットの中にはボールがあった。手になじんだ野球のボール。
本当はいつまでだってこの白い球を浜田と一緒に追いかけていたかった。
浜田の投げる球を手におさめたかった。はじき返したり、受け止めたり。
「これ」
ポケットの中でまさぐっていた手を出して浜田の前にボールを差し出す。
本当は。本当は。
その先に続けたい言葉は言葉にしてしまうとどこかが破綻してしまいそうなので飲み込んだ。
俺の手におさまったままのボールを見つめて浜田は依然不思議そうにしている。
なんだかその感じがもう野球はやらないんだと思い知らせているようで涙が出そうだった。
このボールを受け取って、一緒にグラウンドに立ってくれよ。
心のどこかで叫び声が聞こえた。
渡そうとしてボールを掴んだまま俺は先に進めないで。石になってしまったみたいに硬直していた。
「くれんの?」
そんな俺を見かねてか、はたまた偶然か浜田は俺の手からボールを掬い取る。
「使わないかもしれないけどもらってい?」
口元を少し緩めて浜田が笑う。
あまりに優しいその顔で、今日はあいつのおめでたい日だというのに、やっぱり涙が出た。
「野球・・・もうしないのかよ、浜田ぁ」
浜田が好きで好きでどうしようもなかった。
一緒にボールを追いかけた、あの瞬間で時が止まればよかったのに。
俺も浜田もあのままで、今日この日なんて来なくてもよかった。
俺は不謹慎にもあいつが生まれてきてくれた日に、この日なんて来なくていいなんて思った。
生まれてきた出会えたことにこんなにも感謝しているのに。
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